そよかぜ便り

些細な日常をお届けします!

2022-01-01から1ヶ月間の記事一覧

連続テレビ小説 ゆうぐも(18)

車は日本の中心から少し西側の地域に入った。夕子が幼少期から過ごした街であった。夕子はぼんやりと流れる景色を見ながら、ここがすでに自分のモノではないことを感慨深く実感した。 母は夕子が「計画」のために毎日疲労していることを知った。しかし彼女は…

連続テレビ小説 ゆうぐも(17)

乙女を迎え入れる瀟洒な校門も、今や大砲を構えた城壁のようにしか夕子の目には映らなかった。しかし夕子も怯んでばかりいられず、キッと前を見据えて歩き出した。時刻は6時30分、彼女は誰よりも早く学校に着いていた。夕子は誰もいない校舎に向かった。体操…

連続テレビ小説 ゆうぐも(16)

もっとも嫌いな太陽の角度の中で、 体中が冷や汗に包まれる。 夕子は、視線の中に立って居た。 それは彼女の欲していた憧憬や羨望の眼差しではない。 恥さらしに向ける、哀れみ、怒り、そして、拒絶の眼差しであった。 夕子は合唱部にもダンス部にも入部届を…

連続テレビ小説 ゆうぐも(15)

学園祭も間近に迫ると、部活動において夕子は傍観者となった。彼女は夜の気配を背中に感じながら、合唱部の練習を座ってみていた。 「入部届けはいつ出すの?」 色んな人に言われるこのセリフに嫌気がさし、夕子は書類を持ってきていた。それは小さく折りたた…

フルハウスのジェシーおいたんの口癖「have mercy!」

ガラスの靴割って 悲劇のヒロインを気取ってみたの 雨水の中歩くたび 混じり合ってく血液 きっとはじめから 「そうだよ」 「無理だよ…」 言い聞かせてても 願がったんだ ああやめとけば良かったな 手遅れだ だから 恋してなんて言わないの 愛してなんて言わ…

ステキな恋のはじめ方・ヤク中丸ヒロポ

一人で目覚めて、呑気そうに眠ってるのを見てさめざめと泣く みたいなのはきっと海外でも平安時代でも現代でもあるんでしょうけど、私はしたことがない そういうのって、貧しい。 けれど、そういうことを言うと怒られるし、だけど、それはもう仕方ないのだと…

寒桜

Oh, I wanna take you down to kokomoWe’ll get there fast and then we’ll take it slowThat’s where we want to go, way down in KokomoPort Au Prince I want to catch a glimpse ね、センセ。アタシはこの世で消えないものって、血だと思うんです。 血は…

連続テレビ小説 ゆうぐも(14)

昼休み、夕子は図書室にいた。図書室は音楽室の真上にあるにも関わらず、防音設備が整っているのか、トランペットの音1つ聞こえてこなかった。代わりに、穏やかなクラシックのピアノが流れていた。 「ありがとう。人が足りていなかったの。」 八重子は、司書席…

斜光

山々は晴天の下に白く連なり、でかい壁のようである。その壁は、陽の光を反射し神々しくそびえ立つ。銃声とともにひとすじの青い煙が上がる。樹海の針葉樹は粉砂糖の雪を被り春を待つ。麓から澄んだ空気に汽笛が響く。一本の汽車が橋を渡る。山麓の前を通り…

人間あるある

#人のスマホ見るな 久しぶりに会った人に新しいアカウントがあってそれを教えてくれない(ぼかされた)とき、「あっもうこの人はアレじゃないんだなあ」など思ったり思わなかったりする

ご報告その2

なんかもう疲れたしこれから色々大変なのに心を不安定にさせても仕方ないなーて思った 自己防衛おばさん