そよかぜ便り

些細な日常をお届けします!

いますぐ輪廻

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「あの非道な事件の容疑者の死刑が本日執行されました」

私が彼に出会ったのは、在宅勤務の夕方に仕事をほったらかしてラーメンを食べながらテレビを見ている時だった。

独身寮の狭いデスクの上、パソコン用のモニターとテレビだけで机の半分が取られるので画面と私の距離はすごく近くなる。

彼の写真は15年前のもので、画質が悪かった。

彼は目を見開いて少しびっくりした顔で正面から写真を取られていた。

目の前に彼の顔があるような格好だ。

彼の目を見た途端、いくつかのイメージが点滅した。

曇天の橋、パンザマストの鳴り響く街、血だらけの手のひら、横たわる真っ赤な遺体、血塗られた階段、真っ暗な部屋、

私は、このひとに会ったことがある。

 

私は動けなくなって、食いしん坊には絶対に有り得ない話だけど、ラーメンを食べる手を止めた。

ふとどんぶりの中を見るとラーメンのスープの油に自分が映っている。ふくふくとした顔。

そういえばどうしてダイエットしているのにおやつでラーメンなんて、食べてしまったんだろう。

 

社会人2年目の梅雨。

持ち前の貪欲さでやっと入社した大手企業で、配属されたのは経理だった。

仕事は複雑で覚えるのも大変だったが希望していたのは営業だったからどうにも気が入らず、在宅勤務ばかりしていた。昔からこうだ。なにか気に入らないことがあると一気にやる気を失う。だから私には友達がいない。

仕事にも身が入らず、梅雨だし低気圧だし仕方ないと自分を合理化して、パソコンを閉じてラーメンを作った。

 

ラーメンの油に映る自分を見ないようにして窓の外の曇天に目をやる。今にも降り出しそうな灰色。そろそろシャッターを閉めて電気を付けないと。それより、どこで彼に出会ったのだろう。記憶を手繰る。手繰り寄せる。でも、何も思い出せないし、今に限って仕事のことやその他雑多なことが頭に浮かんでは消えて記憶を手繰るのを邪魔する。

 

気づくとニュースは終わっていて、CMが始まっていた。

私はテレビを消して、椅子から立ち上がると、すぐ後ろにあるベッドに横たわってスマホで彼の事件について調べ始めた。

 

秋葉隆行、それが彼の名前だった。

15年前、埼玉県の住宅街の公園のゴミ箱から女児の遺体が見つかった。

小児性愛者の異常な犯行。彼の事件は類似の事件と比較されつつも全国的に報道され、彼は死刑判決を受けた。

世間は所謂オタクである彼のことをセンセーショナルに取り上げ、オタク文化を批判するという数年に一度のサイクルで起こる同じ流れを繰り返した。

彼は珍しく手記など残すことも手紙や雑誌への寄稿などもせず口をつぐんでいた。

家族も同様で、引きこもりだった彼について話す人もいなかった。

何も情報が出てこないからマスコミも追いかけるのをやめた。世間は秋葉隆行も被害者の女児も忘れた。

世の中はそういう風にできている。

私は彼の唯一残したもの、供述、裁判での発言、判決に対するコメントから少しでもこの残虐な犯行をした彼の人となりを知ろうとした。

怖かったからだ。得体の知れない人間の得体の知れない犯行は怖い。

少しでも自分の理解の範疇に収めようとした。

そして、知らず知らずのうちに、私の身体は火照っていた。火照り発光するかのような熱をもった私の身体と裏腹に、シャッターを開けたままの部屋の窓の外は暗くなっていき、真っ暗の画面にスマホの白い画面だけが光っていた。

私は気づくと眠っていた。

 

目を覚ますと私は実家のリビングのソファの上に横たわっていた。

目の前にブラウン管のテレビがある。何も映っていない。

手元には大好きだった携帯ゲーム機。

一瞬、何が起こったか分からなかった。

しかしこれはきっと夢だということはわかった。

夢にしては余りにもディティールが細かくリアルだった。

立ち上がり状況を確かめるために外に出る。

私の足は1箇所に向かっていた。

何故か、何も分からないのに、何かがわかっているかのような足取りで。

自分が自分じゃないみたいだった。

 

そうだ、私が彼に出会った場所だ。

川にかかる橋、あの橋の上で彼は川原で遊ぶ少女たちを見ていた。

異様な様子だった。

ダボダボのパーカーを着てフードを被った彼は我を忘れて涎を垂らして見入っていた。

目は魔法少女のようにキラキラしていた。

手はズボンのポケットの中にあり、ポケットはモゾモゾと動いていた。

当時9歳の私は、性欲という言葉も、変質者という言葉もしらない。自己と他者の区別も曖昧だった。

ただ理解のできない、

なにか恐ろしくて、異様で、エロティックで、過剰なその姿を見て、

脳がそれを恋と錯覚したのだ。

Oh no I can't say Oh Yes...

いかがはせむ

oh my god

神なんていない カミュなんて知らない

そんな形而上的問題に昇華出来ないほど

形而上的表現でしか表せないほど

私の心が混線していて

飛行機の上にいて、電波からも、しがらみからも、立場からも、

そして私自身の未熟さからも隔絶されたこんな場所でしか、

叙情にして語ることもできない

きっと地上に降りたら私のすべてが

震える指先で打ち込む言葉すべてが

現実としてこの身に降り掛かって

そして夢の中で見た世界とはあまりにも遠くて

絶望するに決まってる

ああ、そうね

それでも会いたい

たとえ期限付きだったとしても

期限付きでもいい 寧ろ期限があった方がきっと素敵なはず

そして夢の中や想像界の私からは

私自身は崇高で愛情の対象になるはずなのに

現実と象徴界での私は醜く、愚かで、きっと見てもらうことはできない

こんな私が、愛してなんて、私を見てなんて言えない

それはただ自信がないだけじゃない

太ってるし、周りからも評価されないし、そういった恐ろしいほど冷たい"客観的"という言葉が私を冷たい水の中に突き落として

 

心を持たぬ反応装置が言った

私はただ承認が欲しいだけだと

そのあとはただ地獄が待ってると

ずっとずっとどれだけ水を飲んでも喉が渇いて

ああ、違うの

私はやっぱり気持ちって現実界だと思う

どれだけ言葉を尽くしたってきっと彼には分からない

だから私の悪いところだけどよく考えたり言葉にしたりして考えたくない

流れに身を任せたい 海の月のように

だから今ただ胸を締めて困惑して夜な夜な眠れなくて その気持ちだけでいい

でも、あなたが言うように言葉にしないとずっと眠れぬ夜が続く

だから少しづつ気持ちを紐解いていかないと

 

どうして?

その近くを通り過ぎてたまに交わることができるだけで

見ていてくれると分かるだけで

私がずっと求めていた承認をくれるから?

だけどそれはきっと何から、誰からでもいいんだろう

だって私は恒星のことなんて考えていない惑星で

でもそれを認めることは怖い

どうして?

私は早く軌道から外れたいのに

どうして認めてしまうのが怖いんだろう?

惑星でいることを楽しんでいる?

そんなはずはない 楽しいけど苦しい

きっと直ぐに答えを求めて それがもどかしくて

答えがでない でも答えが出るかも 宴もたけなわで帰るときは後ろ髪を引かれるけれど、その時に帰るのが1番いい って でも私は帰れない

じゃあ例えば私の予感が本当になったとしてそのあとは?

きっと暫くは嬉しいけど、きっと地獄が待ってるらしい 象徴界の象徴である彼が言うから間違いない

だからきっとこのまま予感を感じながら近づいたり離れたりして楽しめばいい でもそれには時間が短すぎる

だから早く飽きたい

けど直ぐには嫌だ

ベストは1度いい思いをしていい思い出になることだけど…それは叶わぬ夢

ああもうすぐ着陸するわ

彼の待つ街へ 象徴界へ

耳の裏側の寂しいビーチリゾートから抜け出して

あたしは、女優なんかじゃない

汗もかくし、笑顔も不自然

だから隠せない こんな未熟な自分も、見せてはいけない気持ちも

そしてそんな自分を肯定することもできない

きっと嫌われて反省していままでの人生と同じになるだけ

だって私の人生で、私が考えてよかったことになった試しなんてない

それは私がちゃんと考えないから

こんなに文章にして、言葉にしてもちゃんと考えてないのでしょうね

 

ねえ、神様 

われをいかにやさせたまひける

 

 

JUST looking at...

私がいくら濃厚(と自分で思い込んでる)人生を送ってきたとしてもそもそも濃度も足りないし熟成度も全然足りない

でも同い年じゃなくて良かったと思うこともある

だって同い年で濃度が違ったら劣等感で死んじゃう 別の意味でのドロドロになってたと思う

特に熟成年数が物を言う世界では

同じ立場で外の暑さとか、からまったイヤホンのウザさとか喋ってたとしても

結局生きてきた土壌も違うし 濃度も違うし

だけどだからと言って好きになったり憧れたりしちゃいけないわけじゃないと思う

ただ、好きになってもらいたいというのは驕りでしかない

だって考えて見て欲しいんだけど

自分より濃度も熟成年数もない存在のこと好きになるって、どゆこと?

何に魅力感じてるの?ただの肉欲では?って話しじゃん

だから自分が好きになられることはないし

寧ろ自分がただ好きでいることが幸せってそれでいいと思う

そもそもじゃあ何で好きになったんだろうって思うけど

それはやっぱり相手の濃度と熟成年数なんだよな

だから、こんな私が、相手と同じ世界が見えてない愚かな私が好きになるなんて間違ってるって思うけど、違くて、そこに惹かれたんだからそれでいいじゃんって話

人間はみんなそこに惹かれるから生徒が先生のこととか、jkが大学生のこととか、好きになっちゃうのは仕方ないと思う

でもさっきも言ったように逆は絶対におかしいww

まあでも、肉欲だとしても保護欲だとしても、欲されたいならいいんだろうけど

私はどうだろう

そりゃ、私の人間性とかエスプリとか好きになって貰えたら嬉しいけどそんなの無理だし、かと言ってモノとして好かれるのはなんか嫌だな

とかいって

めっちゃお洒落して頑張って痩せてるの矛盾してるかな

可愛いって思ってはもらいたい

んで普通に好かれたい けど道具は嫌

ムズカシイし堂々巡りだ

 

ところで濃度と熟成年数のとこだけど

「ラベル」も大事かも。

Twitterで見たけど既婚の人は「奥さんが家事とかやって、シャツとかアイロンかけて、身だしなみ整えさせて、栄養あるご飯食べさせてるから」余裕もあってかっこよく見える、そのかっこよさは奥さんの手柄 というのを目にした

確かに!と思った

 

でもだからってべつにって感じなんだよなその点は

てかどうなりたいってこともないし

関われるだけでいい

Reluctant to dive into...

どんな形容詞をつければいいのか分からない夢を見た

ありもしないけどありえるかも知らない現実と可能性を

無駄に追う夢

私の儚い期待と踏んでいる二の足を夢の中なのにごちゃまぜにされて

でもある程度は動けて 都合よく物事も動いて

だけど都合よく物事が動くまでの間を何度も何度も別のシーンで繰り返して

なんでこんな儚い期待しちゃうんだろうって

でもこの期待が本当か試すことも出来ない

だけどこれも短い夢で

そして今が変な時期だからで

きっともっと忙しくなってそれどころじゃなくなったら忘れるかな

もちろん冷静になることはできる

現実的な側面を見ることで

それも強烈な思いですらない

ただの好奇心と欲

現実に引き戻される 私の人生はいつもそう

だからまともに生きてるんだと思う

私は飛び込まず現実に引き摺られながら

許される範囲の快楽だけ味わって

儚い期待に許される範囲で楽しんで

それで終わっていくのでいい