そよかぜ便り

些細な日常をお届けします!

なにこれ

f:id:rikorisu0213:20230605070132j:image

 

わたしが泡になったらかなしい?

砂に書いた言葉

あなたはわたしの手を取って

さみしい、と書いた

 

あのこが水色に溶けたのは

言わなくても伝わるなんて

愛の傲慢のせいだわ

 

週末 相模湾に連れてって

アイスクリンを食べて 絵葉書を送るのよ

わたしは海に帰ったりなんてしないわ

帰る場所は決まってるから

 

誘うように優しく歌う夜の海

遠くを照らす灯台

わたしはあなたの手を取って

波打ち際で踊った

 

あのこが夜の闇に溶けたのは

言葉を信じられないほどに

きれいな海にいたからね

 

週末 東京湾に連れてって

あなたの下宿先まで 潮風のおくりもの

だけどね初めから全部わかっていたわ

わたしはきっと泡沫だって

 

わたし来月28になるんです

それがねなぜかとても怖いの

怖いの…

 

週末 どこかの海に連れてって

あなたに会う前なのに おでこにあばた

それでも あなたが優しく微笑んでくれたら

生きていてよかったって

帰る場所は決まっていたのね

 

 

2022年冬の下書きより