シャンプーの泡
頭に乗せてふざけるから
楽しくなってよそ見するから
ほらリンス忘れてる
それから体洗い流せば同じ匂い
嬉しくなって
でもその分
小さくなる石鹸
いつもとおんなじ道を歩いて
いつもとおんなじ空を見る
同じキーホルダーをつけた鍵は
何からなにまでそっくりだった
同じ家に帰る幸せ
同じテレビで笑う幸せ
「このモノマネ全然似てないね」
「下手だ」ってバカにしてたけど
似てないのはもしかしたら
ひょっとしたら
ひょっとした
あの時あなたは泣いてたのに
何も知らないあたしは
ただ笑って
た
全然似てない
今更泣いても酷いモノマネだな
やっぱり似てない
今更泣いても酷いモノマネだな
違うところに起こる不幸せ
違う気持ちも許す幸せ
「あたしのこと全然見てないじゃん」
「もう行って」
不貞腐れてたけど
見てないのはもしかしたら
ひょっとしたら
ひょっとした
でもあなたが笑ってたから
何も知らないあたしは
ただ笑ってた
ある晴れたそんな日の思い出
どこにでもある毎日が
今もどこかで続いてるような
気がして
さがして
全然似てない
今更泣いても酷いモノマネだな
やっぱり似てない
今更泣いても酷いモノマネだな
あのさー、分かるわけねえじゃん人の気持ちなんてさあ
ひどいよ
ひどいのはあたしだ